ボウリングをいくら練習しても、ある一定以上は上手くならないことに悩んでいる人は、思い切って投げ方を変えてみるというやり方を試してみると良いかも知れません。
具体的に言うと、サムレス投法にチャレンジしてみるのです。
サムレスのサムとは親指のことで、この投げ方は親指を穴に入れずに投げるという、一般的なボウリングの常識からは外れているように思えるものではあるのですが、その効果はかなり高いものだと言えます。
多くの人がこの投げ方を身に付けることにより、以前よりもスコアアップ出来たと言っているのですが、その理由は通常の投げ方よりも回転を強くかけることが出来るからです。
ピンを出来るだけ多く倒すためには、ピンの手前で大きく曲がるボールを投げることが効果的なのはよく知っているでしょう。
親指・中指・薬指という三本の指を穴に入れる通常の投げ方では、強い回転をかけることは簡単ではありません。
しかし、中指と薬指だけを穴に入れて投げると、親指を抜く必要がなくなることで、より強い回転を用意に賭けることが出来るのです。
ただし、その投げ方を実行する場合には、気を付けるべきことがいくつもあります。
例えば、二本の指しか穴に入れていない状態でいつも通りに投げようとすると、ボールがすぐに下に落ちてしまうため、手の平でしっかりと包み込むように持たなければいけません。
そのようにボールと手の平が密着していることにより、強い回転が書けやすくなるのです。
また、手首や指などを傷めてしまう心配があるので、軽めのボールを選ぶことも肝心です。
それでも、慣れない頃はなかなか思ったように投げることは出来ないでしょうから、スコアアップを実現するためには、その新しい投げ方を自分のものに出来るまでしっかりと練習することが肝心です。
努力や工夫を重ねてしっかりしたサムレスボウラーになれたら、ボールに強い回転をかけることでストライクが取りやすくなるのですが、そうなった時にぶつかってしまう大きな壁があります。
それは10番ピンだけが残ってしまった時に、10ピンスペアを取るのが難しいということです。
実はこの投げ方にはコントロールがしにくいという難点があるので、そのような状態ではスペアミスを犯してしまいがちなのです。
また、強い回転がかけやすいとは言っても、右利きの人の場合には左方向に曲がるものなので、その回転では10番ピンに当てることは出来ません。
そこで、10番ピン残しでスペアミスを無くす方法はないかと考えると、サムレスバックアップを身に付けるというやり方がまず浮かび上がります。
バックアップとは、例えば右利きの人が投げる時に、ピンの手前で普通とは逆の右方向へ曲がるボールのことを言います。
このバックアップをサムレス投法で投げるには、小指が上に来るように手首をひねって、ボールの左側面を撫でるようにしながらリリースするといった方法をとることになります。
ただし、そのやり方はかなり難易度が高いと共に、手首や指を痛めてしまう可能性が高いという点には注意が必要です。
そもそも普通の投げ方でもバックアップを投げようとすれば、手首を壊してしまう恐れが大きいと言われているので、手首や腕が柔らかく動く人でなければ、あまりやらない方が良いと言われているのです。
そんなバックアップを、ただでも大きな負担がかかりやすいサムレス投法で投げようとすれば、怪我の危険性はさらに高くなるものと思われます。
実際にこの投げ方でバックアップを試みた人の中にも、指を痛めたのでもう二度とやらないと言っている人がいるので、やはりおすすめしにくいやり方だと言えるでしょう。
したがって、10番ピンが残ってしまった場合には、ストレートで倒そうと試みる方が良いと思われます。